1977年英国ロンドン市生まれ。英国レディング大学美術学部を卒業後、エディンバラ・カレッジ・オブ・アートにてポストグラデュエートディプロマを取得。現在、東京藝術大学大学院に研究生として在籍中。ストッカーのつくり出す作品は、建築と彫刻、彫刻と家具、家具と場所といった、様々な造形性の境界に視覚言語をもつ。そして、仮設された構築物としての場所作品は、展示が終わる度に燃やされ、一連のプロセスを私たちの消費社会に突きつける。近年では、日本文化にインスパイアされ、自然と人工を溶解し、より一層、「無名性に結びついた造形言語」を構築化している。
Born in London, UK in 1977
BA in Art, University of Reading, UK
Postgraduate Diploma in Edinburgh College of Art
Research Student in Graduate School of Fine Arts, Tokyo University of the Arts (Currently)
His works has visual languages on the boundaries of diversified plasticity between architecture and sculpture, sculpture and furniture, furniture and sites and so on. His site works which are temporarily constructed are burnt after each exhibition. Such processes are posed to our consuming society. Recently he has been inspired by Japanese culture, and he structures his “plastic language connect to anonymity” by integrating nature and artificiality.
http://www.samstocker.com/
本人コメント
「ルネサンスその他過去の文化の古い型を使って、近代の芸術家がこの時代、飛行機、原子爆弾やラジオを表現することはできない」ジャクソン・ポロック
新しい芸術作品を語るうえで50年以上前のアーティストの言葉を引用するのは、不思議なことかもしれない。だが前に進もうとする際、過去を顧みることが役立つ。失われたアイディアがあり、理解されたアイディアがある。そして、様々な新しいコミュニケーションの手段がある一方で、我々は習慣的なコミュニケーション手段を再利用する新たな方法を取得する。
本質的に私は、表現形式を建築的な空間へと広げようとする画家だ。このような表現形式を考えるうえで、私はサイトスペシフィックな要素を取り入れ、展覧会の開催地周辺からインスピレーションを受ける。
リサーチを行う際、美術館、書籍、そしてインターネットを通して、地域の歴史を調べる。インスピレーションの源となるのは、ギャラリー周辺を歩き、空間を眺めることだ。そして、周辺の建築を観察し、ギャラリーの空間や使用するマテリアルに対し直接的に呼応する。
マテリアルに関しては、周辺地域で入手したものもあれば、地域に存在するものを表現するものも含まれる。
私にとって重要なのは、こうした要素を歴史やアートと組み合わせ、抽象画の歴史との新しい対話を構築しようと試みることだ。